「ASMRは脳と身体に何をしているのか?」科学が計測した話。

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出典:Seifzadeh & Kostek (2024) "Exploring the technological dimension of ASMR-induced physiological responses" / PeerJ(DOI: 10.7717/peerj.17754) グダンスク工科大学(ポーランド)

どんな研究?

ASMRによるティングル(ゾワゾワ感)はこれまで主に主観的な報告に頼ってきたが、近年はEEG(脳波)・fMRI・心拍数・皮膚電気反応・アイトラッキングなどの計測技術を使って、ASMRが脳と身体に与える変化を客観的に調べる研究が急増している。この論文はそれらの研究を網羅的にまとめたレビュー論文です。

脳波(EEG)で何が見えた?

ASMRを体験した後、脳波を再評価すると改善が見られた。特にティングルを体験した人では、T6チャンネルのアルファ波が有意に低下した。

アルファ波の低下は「脳が単純にぼーっとしているのではなく、何かに積極的に反応している」状態を示します。つまり、リラックスしながらも感覚が研ぎ澄まされている——あの不思議な感覚に、脳波レベルの裏付けがあった。

心拍数・皮膚電気反応でも変化が

ASMR動画を1回視聴するだけで、心拍数がベースラインと比較して有意に低下した。一方で皮膚電気反応(興奮の指標)は上昇した。

「落ち着いてるのに、感覚は冴えてる」という矛盾した状態が身体でも起きていた、ということ。

不安への効果も確認

ASMR体験者は動画視聴前に有意に高い不安レベルを示していたが、視聴後にその不安が有意に低下した。

もともと不安が強い人ほど、ASMRの効果を受けやすい可能性があるということです。

音楽・自然音と何が違う?

音楽や自然音への脳波反応がアルファ波・シータ波の上昇(リラックス・感情的関与)で特徴づけられるのに対し、ASMRでは前頭部・頭頂部でのベータ波増加と神経接続の強化が見られ、これはASMRが独自の神経生理学的メカニズムを持つことを示唆している。

つまり、ASMRは「ただのリラックス音」とは脳の反応パターンが根本的に違う、ということ。

まとめると

計測指標

ASMRで起きたこと

脳波(EEG)

アルファ波低下・ベータ波増加

心拍数

有意に低下

皮膚電気反応

上昇(感覚覚醒)

不安レベル

視聴後に有意に低下

睡眠の質

改善の可能性あり

沼るのは脳の構造上、しかたない。科学がそう言ってる。

ブログ用に図解化したり、前回の研究まとめと並べて「研究シリーズ」にすることもできます🐾

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